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にんじん大好き。
ピーマン大好き。
お野菜大好きおじいちゃん。と野菜苦手な僕。
ファイトが湧いてくるような掛け声で、朝の散歩を開始するおじいちゃん。と朝寝坊の僕。
おじいちゃん九十歳、僕十歳。
元気で「まだまだ若いものには負けんぞ」といいながら、見せる笑顔が素敵なおじいちゃん。
ある日、小学校から帰ったら、おじいちゃんはいなかった。
おかしいな。
いつもは玄関の前でなにかの体操しながら、僕を待っててくれるのに。
ランドセルをおいた僕は、散歩コースを歩いた。
おじいちゃんがいつも行くコース。
けれど、やっぱりいなかった。
「プルルル、プルルル」電話が僕を呼ぶ。
相手はお母さん。
おじいちゃんが入院?
悲しかった。ビックリした。
パンク寸前ぺこぺこタイヤの自転車にまたがり、全速力で病院へと足を回した。
エレベーターが待ちきれず階段で五階まで登る。一段飛ばしで駆け上る。
病室前までやってきて、大きく揺れる心臓を落ち着かす深呼吸。
果たしておじいちゃんは?
「おお、ぼく。来てくれたのか?
ごめんな、今日は出迎えられなくて。今日の学校はどうだった?」
あれ?
ぼくの心配、的外れ。
「うん楽しかったよ」と答える。
それから一時間ぐらいして家に帰った。
ほっとした。これなら大好きなおじいちゃんはすぐに退院できる。
そう思った。
でも、その次の日におじいちゃんは亡くなった。
?なぼく。
騙されていると思った。
ドッキリでしょ?
いや違う。
おじいちゃんがいなくなってから、ぼくは一人ぼっちに散歩する。
その時、まだ十歳だったぼくは、思った。その後考えた。
本当の元気って?
それは、最後の最後まで笑顔、思い切りの笑い声を持ち続けること。
病室のおじいちゃんは笑っていた。
楽しそうだった。
きっと、今日でお別れということがわかっていたのだと思う。
しかし、元気だった。
今まで、生きてきて楽しいことばかりを思い出していたのだろう。
楽しいことは人を幸せにする。
幸せは人を元気にする。
元気は周りの人を楽しませる。
いつも元気だった、おじいちゃん。
野菜好き、散歩好きなおじいちゃん。
いつも笑っていて明るいおじいちゃん。
元気いっぱいなおじいちゃんは、ぼくにも元気を分けてくれた。
だから、これからはぼくが、たくさんの人を元気にする。
そのために、自分がこの世を去るときまで、ぼくは笑い、毎日を楽しみたいと思う。
元気とは人生を楽しむことだから。
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